slow13


こんにちは
いい天気だね
お昼寝中にごめんなさい
今日の集会、どんな議題なの?
君のこと撮らせてもらってもいいかな


こんなに簡単に話しかけられるのにどうして同じ言葉を話す人間同士になると難しいのだろう
それはきっと、同じ言葉を話しているはずなのに
本当に言いたいことは伝わっていないかもしれないという猜疑心が付き纏うから
相手が本当に言いたいことを感じ取れていないのかもしれないという不安があるから


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slow12


木々の枝葉から差し込む日差しが眩しい。
今日は一日、下を向かずに歩けそうだ。


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まるで子供に興味のないような父親の分まで愛情を注ぎ育ててくれた母に感謝しつつ
まだ小さな子供が父親に連れられてカーネーションを買っている姿を見ると
「この先、自分がカーネーションを送られる日は来ないのだろうな」
と随分幼い頃、妙に確信めいたことを感じていたのを思い出す。
今でもそのことに変わりはなく、何時か私が普通に結婚して孫の顔を見せてくれるだろうと思っている母には申し訳ない気持ちになる。

まあ、先のことは誰にも分からないけれど。
slow11


飛び立つことができないのは
必死に繋ぎ止めようとして
何時までも縛りあう
あまりによく似た互いの存在に
囚われ続けているから

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スロウは欲しいものや望むことはないの?
そんなことを聞かれた。

人に何かを要求することがあまりないので疑問に思われたらしい。

「ありますよ、疲れない身体とか一週間ぐらいの連休とか」
適当に答えたら、そんな事じゃないと。

真面目に聞かれたので真面目に答えた。

「何もない」

一番欲しかったものはもうどこにもないから
もう二度と届かないから
だったら何もいらない、何も望まない。
それが私の答え。

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